
この監督は人を不快にすることが旨いのか?
邦題「ミスター・グッドバーを探して」。1978年の日本公開時のキャッチ・コピーは「タクシー・ドライバー」以来の衝撃!――だったが、こちらは実話を題材にしたノベルからの映画化作品で、「大都会の孤独」という切り口は同じだとしても、語り口も狙いも全く違っていた。リチャード・ブルックスという人は、衝撃を与えるというより人を不快にさせることにかけては当代随一で、「後味の悪さ映画ランキング」を作ったらこの映画、その後「セブン」が登場するまで個人的には歴代ナンバーワンの位置を占めてきた作品。衝撃の終盤にいたるまでのジワジワとしたサスペンスの盛り上げ方が、映画全体の流れを破壊していることなどお構いなしなほど異様に凄くなっていくが、その狙いは、こんなことしているといずれこういう結果になるぞ、という警告にあるのは明らか。その説教じみたところが“社会派”ブルックスらしいところだ。実際、日本でも小説「グロテスク」の題材になったような事件がこの映画から20年も経て実際に起きるようになっているから、こういう映画を見て学習効果を高める意義は大いにあるとも言える。劇場公開時以来、画質のまともなソフトが出されていないのが残念だ。

若き日のトム・ベレンジャー&リチャード・ギア見られます。
場面で二人が顔を合わせることはないですが、とにかく若い!年も同年代。出世しましたねどちらも。ラストはショッキング!本音を言えばトムにはこの作品の役柄演じてほしくなかったです。