
三船の遺作
熊井啓と三船が組んだ最後の一作。三船は頭の病が進行し、半ば朦朧としていたという。撮影もしばしば中断したらしい。しかしである、画面に姿を見せる三船からはそんな雰囲気は微塵も感じられない。さすがである。出番はそんなに多くないが、花火をバックに登場するシーンなどは夢のような美しさである。痩せた三船に往年の迫力はない。それでも、沼田耀一に日本酒の盃を投げつけるシーンは、ハッとする凄みがあった。インドロケも美しかったが、自分が印象に残る名場面は、やはり三船の勇姿である。早くDVD出してほしい。

原作とは異なる魅力!
私は邦画をあまり見ない。しかし、この作品だけは心から素晴らしいと思った。この作品は遠藤周作の小説『深い河』を映画化したものである。牧師の青年を演じる奥田瑛二が素晴らしく、我々の心を打つ。また、この映画のラストは小説のそれとは全く異なっている。しかし、私は映画のラストの方が好きだ。みなさんはどう感じるだろうか?